在宅勤務では生活音取り込みのためにワイヤレスネックスピーカーを愛用していましたが、マイクを専用有線デバイスにしたのを契機に、イヤーカフ型イヤホンを好んで使用しています。イヤーカフ型イヤホンは耳の形との相性があり、一度は失敗してみないと分からないというギャンブル要素があります。また、オープンイヤー型であるため音質に求めるレベルも人によって違ってきます。
音質や着け心地に関しては個々人の感覚に依存することなのでここでは言及しません。他にイヤーカフ型イヤホンを選ぶ際に重要な問題があります。それは適正ウィンドウと呼ぶべきものです。例えば以下のようなケースは適正ウィンドウが極端に狭い、または適正ウィンドウが無いという例です。
- 着け心地のベストポジションではベストな音が聴けない
- どこにポジションを置いてもベストな音が聴けない
- 手で少し抑えたり動かすと良い音になる(が当然維持できない)
自分の耳にとって、適正ウィンドウが広いイヤーカフ型イヤホンはどのようなものかを知った上で購買すると失敗がなくなります。ただ、それを知るために1回は失敗する必要があるのが難点です。
イヤーカフ型イヤホンのスピーカー開口部は主に以下A,Bの二種類あります。

Aはビーム型というかグリル型というか、中にあるスピーカーからの音に方向性を設け、音漏れを最小化したり防水のために開口を絞っているタイプです。ここでは仮にビーム型と呼びます。
Bはシャワー型というかフレア型というか、スピーカーからの音をそのまま前面へ開放するタイプです。ここでは仮にシャワー型と呼びます。
イヤーカフ型イヤホンで適正ウィンドウが広いのはシャワー型です。単純に耳の穴(あたり)に向かって音を押し出しているので、多少装着位置を動かしても損失する圧が少ないためです。
しかし、ビーム型は耳の形によっては適正ウィンドウが極端に狭くなる場合があります。ここで注意したいのはビーム型がダメだということではありません。
では、自分が所有している(安物の)イヤーカフ型イヤホンを例に適正ウィンドウを考えて見てみます。

1番はCタイプ(リングに近い形状)、それ以外はUタイプ(ブリッジに余裕がある形状)です。一般的にカチッと挟まる着け心地がCタイプで、ソフトで着けてない感が高いのがUタイプです。しかし、技術的工夫によってCタイプでもソフトなものもありますし、Uタイプでも着け心地が痛いものもあります(結局は人によります)。
適正ウィンドウを予測するための結構重要なファクターになるのが、次のスピーカ開口部の位置です(見づらいので開口部を黄色線で囲いました)。

どうでしょうか、開口部の位置は様々ですね。4番だけがシャワー型で、それ以外はビーム型です。1番はヘッドにバネ機構があり装着時の開口部はもう少し中央寄りになります。このうち自分が最も聞きづらいと感じているのは2番です。どこの耳ポジでも音が逃げていく感じがし、時間がたつと装着位置が変わって浅い音になっていきます。
このことから、自分は中央から後頭部側にかけてスピーカー開口部があるイヤーカフが良く聞こえて、自分にとっての適正ウィンドウが広いと考えています。ですから購買する際、性能や全体形状はもちろん考慮しますが、何よりスピーカー開口部の位置が中央から後頭部側にあるものを探します。
Cタイプのイヤーカフはスピーカー開口部の位置が顔側にあるものがポピュラーな気がしますが、必ずそうだとは限りません。また、2番のようにU型でも顔側に寄っているものもあります。
これはあくまでも自分の例であって、顔側にスピーカー開口部がある方が良く聞こえるという人もいるでしょうし、スピーカー開口部が顔側であっても、Cリングの回り込みが深くて耳の穴の中心に圧が向かうイヤホンもあるでしょう。
失敗を回避するにはUタイプのシャワー型がおそらく一番無難だとは思いますが、ご自身の適正ウィンドウを知るために1回は失敗してみても良いのではないでしょうか(安物で)。どんなに高価でも、よく聞こえなければ意味が無いのですから。
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