KVK KM5031JT のカートリッジを交換します。前回のKF868Gのカートリッジ交換は固着もなく上手くいきましたが、KM5031JTは別の意味でちょっとやられたという感じです。
手順は前回と同様で
この手順で最も手ごわいのは2.のカバーナット取り外しです。逆に言えば2.を突破できれば業者に頼むのがバカバカしいくらいに簡単な工事です。
では、今回も道具から見ていきます。
事前にレバーハンドルヘッドを外してカバーナットのサイズを測ったところKM5031JTは対辺36mmの六角でした。KF868Gのナットを外した片口めがねレンチは38mmなので使えません。KVK製のG22も38mmなので使えません。
ここで前回スルっと回ったのに味を占めて片口めがねレンチ36mm(1,322円)を購入しました。しかしこれが失敗なのでした・・
くれぐれも、片口めがねレンチ36mmが悪い訳ではないんです。めがねレンチは12の角を使ってボルトの6つ角を掴むことで回します。しかし、36mmは合っているのにKM5031JTではレンチが空転して使えないんです。
何故か?それはKF868G(38mm)とKM5031JT(36mm)のカバーナットの違いを見て頂くとわかります。
写真で分かるようにKM5031JTは角が広角で、めがねレンチで掴めるところがありません。これではまるで12角形です。おそらく正六角形のめがねレンチだったとしても空転するのではないかと思うくらいです。対辺サイズだけを気にしてこの形状まで考えが及んでいなかったため無駄な出費をしてしまいました。
KM5031JTのカバーナットは「角」ではなく「辺」を掴むものでなければ回りません。そうするとアレになるんですよね・・数多の失敗報告があるアレ、そう幅広モンキーやモーターレンチというものです。やだなぁ・・
という訳で急遽ホームセンターで買ってきました。ちょうど最大36mmひらくモンキーレンチ(1,280円)があったので消極的ながら買ってきました。今回はこれらの道具を使用します。
ベース固定工具PG26は前回同様でKM5031JTでも使えるやつです。L型六角レンチは対辺3mm(だと思う)でレバーハンドルヘッドを軸に固定している止めネジを外すために使用します(組み立て家具などに付属してきたものを流用しました)。マイナスドライバーはレバーハンドルヘッドのキャップを外すためだけに使用します。プライヤーはカートリッジを取り上げるためだけに使用します。
では作業を始めます。
まずは水を止めます。例によって台所下の止水栓も回りませんでしたので、家の外の止水栓で家全体の水を止めて作業します。止水栓を閉めたらKM5031JTのレバーを上げて管内の水を出し切ります。
次にレバーハンドルヘッドのキャップを外します。
キャップを外した穴の奥に六角雌穴の止ネジがあります。少しレバーを上げると見やすくなります。そこへ六角レンチを差し込んで回します。止ネジにはゆるみ防止剤が塗布されていますが、それほど力をかけなくても回ります。止ネジが抜けたらレバーハンドルヘッドを外します。
さて最大の難関である、カバーナットを外していく訳なんですが、なんと・・これも全く抵抗なくスルリと回って外れました・・・すいません・・・
PG26でベースを固定してモンキーレンチに7割くらいの力を込めたところ動き始め、約1周分くらいはモンキーで回す程度の重さがありました(たぶんパッキンが入っているからだと思います)が、あとは手で回して外れました。で、とりたてて説明すべきことがないため写真も割愛します・・・すいません
取り外された跡を見てもキレイで固着はありませんでした。KF868Gよりレバーハンドルヘッドは高い位置にあり、カバーナット内に水が入る機会もそう多くはないと考えられることから、カバーナットの固着率は低いのかな?
カートリッジはユニットがまるっとは外れず、上のパーツからバラバラに外れました。これについてはこちら(2020/05/03(日) キッチンの蛇口をDIY修理(KM5031) - 称名じじの称名滝から大日岳に通っています)を事前に読ませて頂き、バラバラに取れることがある、というのを知っていたので落ち着いて対処できました(ありがとうございました)。
それでは新品カートリッジを取り付けます。KM5031にはPZ110YBという型番のカートリッジが適合です。尼で3,051円でした。
新しいカートリッジの底面の突起をベースの穴に合わせて差し込みます。そしてカバーナットを被せて手で締まるところまで回します。このときカートリッジの差し込みが甘いとカバーナットと一緒にカートリッジが回ってしまうので、カートリッジの軸を軽く指で固定しながらカバーナットを回すようにします。手で回せなくなったら、PG26とモンキーレンチを使って締め増しを行ってください。
あとはこれまでの逆を辿って元に戻すだけです。
うーん、なんか前回も含めて楽な感じで終わりました。買い物の失敗は痛かったですが、まあ、損失としては大したこともなく、今後の事を考えるとカートリッジ交換方法も確立できたので良しとします。
※自分でカートリッジ交換を行う事を推奨するものではありません。自分で交換する場合はカバーナットの破損や漏水のリスクを理解した上ですべて自己責任で行ってください。この記事によって被ったあらゆる損害についてブログ主は免責とさせて頂きます。